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最新医学 59巻5号(通巻729号)

特集 炎症性腸疾患−最近の知見と今後解決されるべき問題点−



「最新医学」5月特集は「炎症性腸疾患−最近の知見と今後解決されるべき問題点−」です。全国で約10万人の患者数を数える疾患ですが、欧米での発症数に比べると頻度は多くはありません。しかし、消化器疾患の中で炎症性大腸疾患は若年者に好発し、慢性化することが多く、さらに根本治療がないことが大きな問題となっている重要な疾患です。近年、疾患関連遺伝子やそれに伴う免疫の異常と食事や腸内細菌などの環境因子が相まって免疫異常反応を誘引し、消化管の慢性炎症につながるというような病態の解明が徐々にですが進んでいます。本特集では疾患関連遺伝子の研究、病因、病態形成に関わる腸内細菌の研究、潰瘍性大腸炎やクローン病の診断や新しい治療法などを含め、基礎から臨床までの最新情報を第一線の専門家が分かり易く解説しています。炎症性腸疾患研究の現状と今後目指すべき方向を知る上で絶好の書です。是非お読み下さい。


論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 慶應義塾大学 日比紀文 991
[アプローチ]
潰瘍性大腸炎と Crohn 病は相異なる疾患か 東京医科歯科大学 蒔田新 993
疾患関連遺伝子研究の現状と今後の展開 東北大学大学 根来健一 1001
炎症性腸疾患の治療標的としての腸内細菌 滋賀医科大学 藤山佳秀 1008
[潰瘍性大腸炎]
病因,病態から見て潰瘍性大腸炎は1つの疾患か ? 京都大学 仲瀬裕志 1014
現行の診断基準案の問題点と運用上の注意点 弘前大学 棟方昭博 1019
潰瘍性大腸炎の内科治療
―病態に基づく適切な治療法の選択について―
旭川医科大学 蘆田知史 1025
潰瘍性大腸炎におけるサーベイランス
―サーベイランスの効率化―
東京大学 渡邉聡明 1030
最近開発された治療の有効性と今後の進展
―白血球系細胞除去療法―
医療法人医仁会 藤本病院 澤田康史 1037
潰瘍性大腸炎モデルに対する肝細胞増殖因子を
用いた傷害粘膜再生・修復療法
京都大学医学部附属病院探索医療センター 井戸章雄 1044
[Crohn 病]
感染症の可能性から見た Crohn 病の病態研究の現状と問題点 関西医科大学 岡崎和一 1051
診断基準案の問題点と診断法の進歩 大船中央病院 上野文昭 1058
Crohn 病の病態に基づく適切な内科的治療 福岡大学筑紫病院 松井敏幸 1064
新しい治療の現状と今後 九州大学 矢田親一朗 1070
動物モデルとそれを応用した新治療の研究成果 札幌医科大学 中原生哉 1076
           
エッセー  
解剖学者がみたミケランジェロの彫刻(5)
木彫り十字架像 3.右胸の創は何を意味するか?
金沢医科大学 篠原治道 1084
   
対談
細胞生物学・遺伝子生物学から見た医科学の展開
(第14回)
京都大学 本庶佑 1088

(聞き手)

理化学研究所 豊島久真男
       
トピックス
遺伝子治療におけるベクター 自治医科大学 久米晃啓 1102
ヒト間葉系幹細胞の不死化と再生医療への応用 札幌医科大学 小船雅義 1108
じん肺における肺癌合併のメカニズム 東京大学 後藤明輝 1114
           

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