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最新医学 60巻2号(通巻740号)

特集 感染症の続発症



「最新医学」2月特集は「感染症の続発症」です。「続発症」という言葉から1996年に多発した腸管出血性(病原性)大腸菌いわゆるO-157騒動時に見られた溶血性尿毒症症候群(HUS)を思い起こされる方も多いのではないでしょうか?腸管(という局所)感染症に重篤な全身性続発症が起こりうる現実は多くの人を不安にしました。その後HUS騒動は鎮静化しましたがその一方で、HUSの他にも様々な感染症(原疾患)と続発症の関係について様々な仮説やエビデンスが蓄積されつつあります。
 本特集では細菌感染症として腸管出血性大腸菌の他にもヘリコバクター感染と胃癌、カンピロバクター感染とギランバレー症候群の関連など7種類の細菌感染症と続発症について最新の知見を基に第一線の研究者が解説しています。
 一方、C型肝炎ウイルスと肝がんのようにウイルス感染と続発症の関係についても多くの研究がなされその成果が報告されています。本特集でもウイルス感染症とがんについてHCVの他にもEBウイルスとBリンパ球不死化に伴うリンパ腫・消化器がんの関係など合計5種類のウイルス感染症と続発症との関連について国内屈指の研究者が疫学的手法や分子生物学的手法などにより検証しています。感染症の続発症研究の現状と今後の展開を知る上で絶好の書です。是非お読み下さい。
 

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 大阪大学 本田 武司 171
[アプローチ]
感染症の続発症-細菌感染の場合 大阪大学 本田 武司 173
[細菌感染]
クラミジア感染と動脈硬化 国立感染症研究所 岸本 寿男 179
Helicobactoer pylori感染と胃十二指腸潰瘍・胃癌 慶應義塾大学 鈴木 雅之ほか 186
腸管出血性大腸菌感染と溶血性尿毒症症候群 大阪大学 児玉 年央 191
カンピロバクター腸炎と軸策型ギラン・バレー症候群 獨協医科大学 駒ヶ嶺朋子ほか 196
細菌感染と反応性関節炎 国立感染症研究所 廣瀬 健治ほか 202
A群レンザ球菌感染症と腎炎・リウマチ熱 メデカジャパン研究所 大國 壽士 206
水疱性膿痂疹とブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群 広島大学 菅井 基行 214
[ウイルス感染]
Epstein-Barrウイルス感染と発癌 北海道大学 高田 賢蔵 220
C型肝炎ウイルス感染と肝癌 大阪大学 法水 淳ほか 226
パピローマウイルス感染と子宮頸癌 旭川医科大学 山下 剛ほか 238
ボルナ病ウイルス感染と中枢神経系疾患 大阪大学 朝長 啓造 245
エイズ流行で危惧されるカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス感染と腫瘍発生 大阪大学 上田 啓次 252
[感染症と疾患]
感染症関連血球貧食症候群 久留米大学 白石  香 260
クーロン病、潰瘍性大腸炎の発症と病態に占める感染症の意義 (財)国際医学情報センター 朝倉  均 266
エッセー  
解剖学者がみたミケランジェロの彫刻(14)
ユリウス2世廟
 1.ルーブル美術館にある2体の奴隷像
金沢医科大学 篠原 治道 272
   
対談
細胞生物学・遺伝子生物学から見た医科学の展開(第23回) 慶應義塾大学 岡野 栄之 277

(聞き手)

理化学研究所 豊島久真男
トピックス
サイロスティムリン 神戸大学 中林 幸士  288
特報 第41回 ベルツ賞受賞論文 2等賞
ニッチにおける静止期造血幹細胞の制御 慶應義塾大学 須田 年生 294

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