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最新医学 60巻5号(通巻744号)

特集 脳画像の新たな展開


表紙は「高速マルチスライスCTの開発と臨床応用」の図を基にデザインしています。


 「最新医学」5月特集は「脳画像の新たな展開」です。脳は20世紀中ごろまでは開頭術時以外では観察することは出来ず、生きた状態でその機能を詳細に観察することは事実上不可能でした。そしてようやく近年になって、コンピューター技術の進歩により画像処理技術が大幅に向上した結果、さまざまな非侵襲的な検査機器が開発・実用化されるようになってきました。その結果、頭蓋外から脳の形態、活動、更には細胞や蛋白、神経伝達物質などが3次元の断層画像として得られるようになり多彩な脳の情報が得られる時代となりました。そして脳がこれまで考えられていた以上に精密な機能を持つことが明らかになってきました。
 本特集では基礎と臨床応用にパートを分け、基礎編では次世代PET・拡散強調画像・高速CT・分子イメージング・脳機能画像統計解析(SPM・3D-SSP)・放射性分子プローブ・fMRIについて第一線の研究者に分り易く解説して頂きました。また、臨床応用についてはEvidenceに基づく向精神薬療法のためのPETの利用・アルツハイマー病のPET・SPECTによる診断応用・パーキンソン病の幻覚出現部位の同定・MRIによるてんかん焦点の同定・脳卒中患者のリハビリテーションのおけるNIRSの利用と発展性・MRSの実際の臨床への応用法などについて臨床の最前線で活躍されている先生方に詳しく解説して頂きました。
 MRI・PET・SPECT・NIRSなど最先端の技術による脳画像の最新情報と今度の展開を知る絶好の書です。是非ご一読下さい。

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 京都大学 福山 秀直 925
[アプローチ]
脳画像へのアプローチ 秋田県立脳血管研究センター 菅野  巌 926
基礎研究と開発
基礎研究者から見た脳画像の進歩 秋田県立脳血管研究センター 菅野  巌 936
新世代PETの開発 国立循環器病センター 飯田 秀博 944
拡散強調画像の可能性 京都府保健福祉部 成瀬 昭二ほか 952
高速マルチスライスCTの開発と臨床応用 藤田保健衛生大学 片田 和廣 965
分子イメージングの現状とこれからの展望 福井大学 古川 高子ほか 974
脳機能画像統計解析-SPMと3D-SSP- 姫路循環器病センター 石井 一成 980
脳神経伝達機能のイメージング 京都大学 佐治 英郎 988
臨床応用とその成果
PETによる精神疾患の研究 東京医科歯科大学 黒田 裕子ほか 994
PET・SPECTによるアルツハイマー病・レビー小体病の診断 埼玉医科大学 松田 博史 1000
パーキンソン病における幻覚と脳のドーパミン系および糖代謝変化 国立長寿医療センター 新畑  豊ほか 1007
MRIによるてんかん焦点の同定 京都大学 三枝 隆博ほか 1013
近赤外線イメージングの神経リハビリテーションへの応用 ボバース記念病院 畠中めぐみほか 1018
機能的磁気共鳴画像の計測と解析 情報通信研究機構 宮内  哲ほか 1025
プロトンMRスペクトロスコピーの臨床応用 滋賀医科大学 椎野 顯彦 1036
エッセー  
解剖学者がみたミケランジェロの彫刻(17)
ユリウス2世廟 2.歴史の歯車
金沢医科大学 篠原 治道 1044
対談
生活習慣病の現状と未来(第2回)
 高齢者の活力と介護予防
保健科学大学 折茂  肇 1051

(聞き手)

女子栄養大学 香川 靖雄
トピックス
NOD2/CARD15-クローン病の感受性遺伝子- 東北大学 野村 栄樹ほか  1066
筋萎縮性側索硬化症の分子病理
-病態と治療-
東京大学 日出山拓人ほか 1072

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