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最新医学 63巻8号(通巻792号)

特集  冠動脈疾患と炎症


 「最新医学」63巻8月特集は「冠動脈疾患と炎症」です。
 これまで動脈硬化の原因として脂質が最も重要であり高コレステロール血症が注目されていましたが、1990年代になると高コレステロールなどのリスクファクターが存在すると正常な動脈壁において炎症細胞が接着分子を発現させることが判明しました。そのため冠動脈疾患の主な原因病態である粥状動脈硬化症は血管壁における慢性炎症性疾患と捉えられる様になってきました。更に冠動脈疾患の重症型である急性冠症候群はプラーク(粥種)の破綻などに伴う冠動脈内血栓形成によって心筋酸素供給の減少が原因と考えられていますがその背景にも活性化したマクロファージなどの炎症反応が大きく関与していることが知られています。
 本特集では冠動脈疾患の成因解明やバイオマーカーの意義の点からその分野で活躍中の新進気鋭の研究者に詳しく解説をお願い致しました。また治療面につきましても専門の臨床医の先生方に治療の実際についてご紹介頂きました。
 冠動脈疾患における炎症の関わりから実際の治療まで全てを網羅した内容となっています。
 是非ご覧下さい。

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 熊本大学 小川 久雄 1533
[アプローチ]
冠動脈における炎症の意義 熊本大学 杉山 正悟ほか 1535
[成因解明]
病理学的に見た冠動脈疾患における炎症の役割について 宮崎大学 松田俊太郎ほか 1544
急性冠動脈疾患におけるマクロファージの重要性 熊本大学 海北 幸一ほか 1549
冠動脈疾患における接着分子の意義 佐賀大学 井上 晃男 1555
冠動脈疾患と免疫 熊本大学 福永 崇ほか 1563
冠動脈疾患とPPARγ 久留米大学 山岸 昌一 1569
[冠動脈疾患における炎症に関与する血中バイオマーカーの意義]
高感度CRP 横浜市立大学 木村 一雄 1574
アディポサイトカインと炎症・冠動脈疾患
−アディポネクチンを中心に−
横浜市立大学 大塚 文之 1581
可溶型接着分子 熊本大学 副島 弘文ほか 1588
[炎症の観点に立った冠動脈疾患の治療]
アスピリン 東海大学 後藤 信哉 1594
抗炎症薬としてのスタチン 済生会熊本病院 坂本 知浩 1599
カルシウム拮抗薬 奈良県立医科大学 斎藤 能彦 1605
アンジオテンシンU受容体拮抗薬 東京女子医科大学 小川 洋司 1612
チアゾリジンの我が国における臨床研究
-冠動脈疾患病態改善作用-
福井循環器病院 村上 達明 1620
エッセー  
代謝病の周辺(8) 肥満症管見
-「病草紙」の肥満女性,西郷隆盛の恰幅-
大阪大学名誉教授 垂井 清一郎 1624
対談
脳とこころの科学と医療(第17回)
 多発性硬化症の攻略
国立精神・神経センター 山村  隆 1628

(聞き手)

国立精神・神経センター 金澤 一郎
トピックス
アレムツズマブを用いたHLA不適合造血幹細胞移植 自治医科大学 神田 善伸 1635
B型肝炎ウイルス(HBV)遺伝子型と病態 名古屋市立大学 田中 靖人ほか 1641

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