目次

最新医学 67巻5号(通巻849号)

特集 脊髄小脳変性症(SCD)のUp-To-Date


 「最新医学」67巻5月特集は「脊髄小脳変性症(SCD) up to date」です。

 脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration:SCD)は、小脳、脳幹、脊髄を中心とする神経細胞が変性・脱落し、失調症性歩行、構音障害、四肢の協調運動障害などをきたす疾患の総称で、我が国では、孤発性、遺伝性を含めたSCD患者が約2万人強、多系統萎縮症(MSA)患者が1万人いると推定されています。
 遺伝性SCDの中でも、約30疾患が報告されている優性遺伝性SCDが遺伝性SCDのほとんどを占めています。特に、我が国ではマシャド・ジョセフ病(MJD)、脊髄小脳失調症(SCA)6、SCA31、歯状核赤核淡蒼ルイ体委縮症(DRPLA)の4疾患が優性遺伝性SCDの8割近くを占めています。
 我が国の研究者を中心にSCD原因遺伝子の同定が進んでおり、将来的には病態の進行を制御する治療法の開発が期待されています。
 本特集では、SCD・MSAの臨床と研究の最先端を我が国の第一人者の先生方が詳しく解説しています。
 SCDはアルツハイマー病などと比較すると患者数も少なく、知名度も低い疾患です。
 だからこそ有効な治療法を開発していくためには、神経内科医のみならず基礎医・薬学系、工学系の研究者、行政、患者が一体となることが不可欠です。是非、読者の皆様にSCDの現状を理解して頂き、ご興味をお持ち頂きますようお願い致します。
        

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 東京医科歯科大学 水澤 英洋 1051
[座談会]
脊髄小脳変性症の克服をめざして
-脊髄小脳変性症をいかに克服するか-
新潟大学 西澤 正豊 1053
北海道大学 佐々木 秀直
 (司会) 東京医科歯科大学 水澤 英洋
[孤発性SCD]
多系統萎縮症(MSA) 名古屋大学 伊藤 瑞規ほか 1065
皮質性小脳萎縮症(CCA) 信州大学 吉田 邦広 1071
[常染色体優性遺伝性SCD]
Machado-Josph病(MJD) 千葉大学 金井 数明 1077
脊髄小脳失調症6型(SCA6) 東京医科歯科大学 渡瀬  啓ほか 1082
脊髄小脳失調症31型(SCA31) 東京医科歯科大学 石川 欽也ほか 1089
歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA) 東京大学 鈴木 一詩ほか 1096
その他のポリグルタミン病
(SCA1,SCA2,SCA7,SCA17)
帯広厚生病院 安井 建一ほか 1105
通常の変異による脊髄小脳失調症
(SCA11,SCA14,SCA15,SCA35)
北海道大学 佐藤 和則ほか 1116
非翻訳リピート異常伸長による脊髄小脳失調症
(SCA8,SCA10,SCA12SCA,36)
岡山大学 松浦 徹ほか 1122
[常染色体劣性遺伝性SCD]
眼球運動失行を伴う失調症1型、2型(AOA1,2) 新潟大学 西澤 正豊 1131
Friedreich病とビタミンE単独欠損性失調症 東京都医学総合研究所 内原 俊記 1137
シャルルヴォア・サグネ型痙性失調症(ARSACS) 山梨大学 瀧山 嘉久 1144
[SCDの治療]
脊髄小脳失調症治療の現状と展望 日本赤十字医療センター 松本 英之ほか 1150
脊髄小脳失調症のリハビリテーション 森之宮病院 畠中 めぐみほか 1155
現代社会とうつ病
第13回 若年者の非定型的なうつ病 東京女子医科大学 坂元 薫 1162
臨床研究ノススメ
第13回 国際共同治験、わが国の課題 北里大学 熊谷 雄治 1167
トップランナーに聞く
(第17回)
免疫系ヒト化マウスモデルを使った血管疾患に関する研究
理化学研究所 石川 文彦 1171
トピックス
関節炎におけるマイクロRNAの機能 東京医科歯科大学 浅原 弘嗣 1176
心不全のトランスクリプトーム 京都大学 塩井 哲雄  1180
特報 2011年度 井村臨床研究奨励賞受賞記念論文
ポジトロン断層撮像検査による早期の冠動脈硬化病変診断法および心筋代謝障害診断法の開発から治療効果評価への応用 北海道大学 吉永恵一郎 1185

HOME