最新医学67巻2号 
特集 関節リウマチの最新情報
   
-寛解を目指した診断と治療の新展開-

要  旨


座談会進化する関節リウマチの診断と治療

東京女子医科大学     山中 寿 
産業医科大学         田中 良哉
長崎大学          川上 純  (司会)

 座談会の内容
 ・分類基準、診断基準
 ・治療
 ・新しい寛解の考え方 など 

 田中先生       川上先生      山中先生

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アプローチ
早期診断,早期治療の重要性

川上 純*
* 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座
           リウマチ免疫病態制御学分野(第一内科)教授

要  旨
 関節リウマチ(RA)を早期に診断するには 2010 RA 分類基準が基本となるが,MRI と超音波は 2010 RA 分類基準を補足する重要な画像検査である.診断(分類)後の抗リウマチ治療の目標は寛解であるが,早期 RA は晩期 RA よりも,機能的寛解を含め寛解導入率が高い.これら抗リウマチ治療効果の判定にも,MRI や超音波は有用である.すなわち早期からの積極的で適切な診断,かつ,寛解を目指す体系化された抗リウマチ治療の実践が,RA の関節予後,機能予後および生命予後を改善するには極めて重要である.

キーワード
関節リウマチ、早期診断(分類)、早期治療、寛解

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診断・治療に直結する病態のトピックス
関節リウマチに対する IL-6 阻害治療のトランスレーショナルリサーチ

西本憲弘*
* 和歌山県立医科大学免疫制御学講座 教授

要  旨
 新しい理論や技術,薬の候補を,病気の診断や治療など,ヒトへ応用することを目指した一連の研究をトランスレーショナルリサーチと呼ぶ.抗体産生を促す分子として見いだされた IL-6 は,その後の研究から多彩な作用を持ち,関節リウマチ(RA)の病態に関与していることが示された.そして,IL-6 の作用を特異的に阻害する抗体医薬トシリズマブが開発された.本稿では,IL-6 からトシリズマブ開発に至るトランスレーショナルリサーチについて紹介する.

キーワード
トランスレーショナルリサーチ、関節リウマチ、IL-6、トシリズマブ

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診断・治療に直結する病態のトピックス
骨免疫学からみた関節リウマチ治療の新展開

中島友紀*1*2 高柳 広**1**2*3
*1 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科分子情報伝達学 **1 同教授
*2 科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(ERATO)
                  高柳オステオネットワークプロジェクト **2 同教授
*3 グローバル COE プログラム歯と骨の分子疾患科学の国際教育研究拠点教授

要  旨
 骨は,脊椎動物特有な支持器官であるとともに,生命維持に必須なカルシウムなどミネラルの代謝器官であり,免疫系細胞の分化増殖の場となる造血器官でもある.骨と免疫系は,骨髄微小環境をはじめ,サイトカイン・受容体・転写因子などの制御分子を共有し緊密な関係にある.関節リウマチ(RA)における炎症性骨破壊の研究は,両者の融合領域である骨免疫学に光を当てた.破骨細胞分化因子 RANKL のクローニングに加え,種々の免疫制御分子の遺伝子改変マウスに骨の異常が見いだされ,骨免疫学の発展は加速している.現在,骨免疫学的アプローチからさまざまな疾患の制御に重要な知見が提供されており,新たな RA の治療戦略が期待されている.

キーワード
破骨細胞、RANKL、TH17細胞

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診断・治療に直結する病態のトピックス
GWASで解明される関節リウマチの遺伝的背景と免疫異常


山本一彦*
* 東京大学医学部アレルギーリウマチ内科 教授

要  旨
 リウマチ性疾患,自己免疫疾患など免疫が関与する疾患は,一部はまれな遺伝子変異によるもの,すなわち遺伝性疾患であるが,多くは遺伝因子,環境因子など複数の要因が働いて発症する.以前より,主要組織適合遺伝子複合体 HLA をはじめ幾つかの疾患関連遺伝子が報告されていたが,最近になりゲノムワイド関連解析(GWAS)を用いて多くの疾患の疾患関連遺伝子の解析が進められている.リウマチ,膠原病の領域では,特に関節リウマチ(RA)の解析が進んでいる.ただし,疾患感受性遺伝子には民族差があり,報告されている遺伝子は多くが欧米人を対象とした研究で見いだされたものである.

キーワード
関節リウマチ、ゲノムワイド関連解析、遺伝要因

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診断とアセスメント
放射線科医からみた関節リウマチの画像診断


上谷雅孝*1  川上 純**2  川尻真也*2  玉井慎美*2
*1 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科放射線診断治療学講座 教授
*2 同免疫内分泌代謝病態制御学 **2 同教授

要  旨
 関節リウマチ(RA)の診断において,単純X線写真は進行度の評価や鑑別診断に有用であるが,早期診断には適していない.MRI あるいは超音波は RA における滑膜炎の描出や血流評価が可能で,滑膜炎の活動性判定や治療効果判定に応用されている.さらに,単純X線写真で描出困難な骨侵食や骨髄浮腫が描出され,関節破壊の予後推定に有用であることが多くの研究で明らかになっている.MRI の所見は非特異的であるが,血清マーカーなどの臨床的因子を組み合わせることで早期診断に応用できる可能性がある.最近話題になっている骨侵食の修復,臨床的寛解と画像的寛解,四肢専用 MRI の現況についても解説する.

キーワード

関節リウマチ、MRI、超音波

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診断とアセスメント
生物学的製剤使用下での画像診断の有用性

池田 啓*
* 千葉大学医学部附属病院アレルギー・膠原病内科

要  旨
 超音波や MRI などの高感度画像診断は,関節リウマチ(RA)の臨床的評価を補完し効率良く構造的寛解を達成するための重要な手段である.しかしながら画像診断の有用性は生物学的製剤,特に抗 TNFα 製剤使用の有無により影響を受けるため留意が必要である.古典的抗リウマチ薬(DMARD)で加療を受けている RA 患者では臨床的寛解にあっても無症候性滑膜炎により関節破壊が進行し得るため,確実な構造的寛解を得るためには画像評価が必要である.一方,抗 TNFα 製剤で臨床的寛解に至っており抗 TNFα 製剤を継続する患者においては小関節における関節破壊の進行はまれであるため,画像診断の必要性は相対的に低い.同様の患者において抗 TNFα 製剤の中止を検討する場合に,画像所見が中止後の臨床経過を予測できることが期待され,今後の検討結果が待たれる.

キーワード
関節リウマチ、画像診断、超音波、核磁気共鳴画像(MRI)、生物学的製剤、抗TNFα製剤

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治療戦略
寛解を目標とした関節リウマチ治療のトレンド



山中 寿*
* 東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター 教授

要  旨
 関節リウマチ(RA)診療において,寛解を維持することによって機能障害の進行を防止することが示され,治療目標として寛解の重要性が強調されている.その背景には,生物学的製剤が普及したことにより,治療の目標が急速に高くなっていることが挙げられる.新しい基準が提唱されたが,臨床的寛解が真の寛解かどうか,また寛解の質に関する議論もあり,さらに寛解を維持することの重要性も明らかになってきた.今後もエビデンスの蓄積が必要である.

キーワード
寛解、寛解基準、生物学的製剤、機能障害、T2T

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治療戦略
生物学的製剤中止のタイミング

田中良哉*** 平田信太郎*   齋藤和義**
* 産業医科大学医学部第一内科学 ** 同准教授 *** 同教授

要  旨
 関節リウマチ(RA)の治療では,生物学的製剤を併用することにより,高率な臨床的寛解の導入を可能とした.次の目標は,生物学的製剤(バイオ)により寛解を維持した後に,バイオからの離脱,すなわちバイオフリー寛解である.国内外からバイオフリー寛解の可能性が示唆されるようになってきた.本稿では,本邦の 26 施設の参加により実施したインフリキシマブを用いた RRR 試験を中心に,当科におけるアダリムマブを用いた HONOR 試験,オランダの BeSt 試験,欧米の OPTIMA 試験の結果も踏まえて,寛解維持後の生物学的製剤中止のタイミング,およびバイオフリー寛解の可能性について概説する.

キーワード
関節リウマチ、TNF、生物学的製剤、寛解

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薬剤選択
早期症例に対する最新治療

川㞍真也*   川上 純**
* 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座
         リウマチ免疫病態制御学分野(第一内科) ** 同教授

要  旨
 関節リウマチ(RA)治療は,生物学的製剤の登場や T2T 発足,分類基準・寛解基準の改定といった変革の時期にある.全 RA 患者において最適のアウトカム到達が目標であるが,その中でも早期症例における治療は重要である.早期からの積極的治療は,臨床所見を早期に改善するだけでなく,将来的な機能維持および関節破壊抑制に繋がる.2010 年の RA 治療に関する EULAR 勧告は,具体的な治療戦略を示しており有用である.

キーワード
早期関節リウマチ、疾患修飾性抗リウマチ薬、生物学的製剤、寛解、EULAR勧告

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薬剤選択
生物学的製剤の使い分け

名和田雅夫*   齋藤和義**   田中良哉***
* 産業医科大学医学部第一内科学講座 ** 同准教授 *** 同教授

要  旨
 関節リウマチ(RA)は,生物学的製剤の登場で約3割が寛解可能となり,約9割で関節破壊抑制効果が得られることが分かってきた.本邦では,TNF 阻害薬(インフリキシマブ,エタネルセプト,アダリムマブ,ゴリムマブ),T細胞共刺激阻害薬(アバタセプト),抗 IL-6 受容体抗体(トシリズマブ)の6剤が RA に使用可能である.各製剤の特性を十分に理解し,生物学的製剤を上手に使い分け,効率良く疾患活動性を低疾患活動性以下にする(可能であれば生物学的製剤の休薬を目指す)ことは,適正使用・医療経済上重要である.

キーワード
関節リウマチ、生物学的製剤、寛解、休薬、使い分け

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薬剤選択
DMARDs,ステロイドの使い分け

天野宏一*
* 埼玉医科大学総合医療センターリウマチ・膠原病内科 准教授

要  旨
 関節リウマチ(RA)の診療においては,疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)が中心となる.活動性の高い患者にはメトトレキサート(MTX)をまず検討する.6~8mg/週から開始し,効果不十分なら増量する.MTX の適応がない場合や低疾患活動性の場合は,MTX 以外の DMARDs(ブシラミンやサラゾスルファピリジンなど)で治療を行う.ステロイドは,活動性の高い時期に少量使用するのは大変有用であるが,将来の中止を目指す.中止が無理でも,可能な限り低用量での維持を目指す.

キーワード
メトトレキサート、ブシラミン、サルゾスルファピリジン、プレドニゾロン

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新たな関節リウマチ治療のターゲット
新規 TNF 阻害薬

金子祐子*   竹内 勤**
* 慶應義塾大学医学部リウマチ内科 ** 同教授

要  旨
 関節リウマチの治療は,TNF を標的とした生物学的製剤の開発によって飛躍的に進歩した.本邦では,最近4剤目の TNF 阻害薬であるヒト型抗 TNFαモノクローナル抗体ゴリムマブが使用可能となり,5剤目としてヒト型抗 TNFα抗体の Fc 部分を除去しペグ化したセルトリズマブが承認申請準備中である.どちらも複数の臨床試験によって有効性が示されており,今後は各製剤の特徴や副作用を熟知し,使用薬剤を選択していく必要がある.

キーワード
関節リウマチ、TNF阻害剤、ゴリムマブ、セルトリズマブ

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新たな関節リウマチ治療のターゲット
次世代低分子化合物:Syk 阻害薬

中島謙治*1      千原一泰**1*2  竹内健司*1*2
定 清直***1*2
*1 福井大学医学部微生物学 **1 同准教授 ***1 同教授
*2 福井大学ライフサイエンスイノベーション推進機構

要  旨
 Syk は,肥満細胞のヒスタミン放出やサイトカイン産生,マクロファージのファゴサイトーシス,破骨細胞の活性化,さらにB細胞の分化と活性化に必須の役割を担っている.近年,新しい Syk 阻害薬が開発され,アレルギー性鼻炎や関節リウマチ治療への有効性が脚光を浴びている.本稿では Syk の発見の経緯,構造と生理的機能を踏まえたうえで,新旧の Syk 阻害薬について概説する.

キーワード
Syk、チロシンキナーゼ、フォスタマチニブ、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス

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新たな関節リウマチ治療のターゲット
関節リウマチにおける Th17 細胞と抗 IL-17,23 抗体療法

松本 功*
*1 筑波大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー) 准教授

要  旨
 関節リウマチ(RA)に対する治療は,炎症性サイトカインをターゲットにした生物学的製剤の登場により大きく進化した.一方,T細胞をターゲットとしたCTLA4-Igの効果も明らかであるが,それらのメカニズムに関しての詳細はいまだ明らかとは言えない.本稿ではT細胞の中で特にTh17細胞に焦点を当て,RAにおいての病院的意義や現状のIL-17,23をターゲットとした治療に関してまとめる.

キーワード
関節リウマチ、Th17、抗IL17抗体、抗IL-23抗体

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新たな関節リウマチ治療のターゲット
滑膜線維芽細胞を標的とした治療法の開発

上阪 等*
* 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科 准教授

要  旨
 関節リウマチの病態に関与するサイトカイン,T細胞およびB細胞を標的とし,これらを強力に抑制する治療法が,生物学的製剤によってもたらされた.しかし,効果/副作用/費用バランスの改善が必要である.筆者らはこの問題を克服しようと模索し,滑膜線維芽細胞を治療標的として,その増殖を阻止することが新たな治療となると考えた.実際,非臨床試験では,滑膜線維芽細胞増殖制御療法は,リンパ球機能を抑制することなく著明な関節炎抑制効果を示している.

キーワード
関節リウマチ、滑膜線維芽細胞、サイクリン依存性キナーゼ、細胞周期制御療法

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連載
現代社会とうつ病

  現代社会において問題となっております「うつ病」について病気そのものの解説、法、サポート体制などを連載形式で詳しく紹介する目的で連載「現代社会とうつ病」を企画致しました。
 今号から約3年間にわたり国内の診療・研究の最前線でご活躍されている先生方に「うつ病」について詳しくご解説をお願いしております。

 第10回は海星病院・西田 朗 先生による「脳血管障害とうつ病」です。

要  旨
 脳血管障害とうつ病が双方向的な危険因子であることが明確になってきている.以前から,脳卒中後うつ病の存在とその介入の有用性が注目されていたが,その後「脳血管性うつ病」として脳血管障害とうつ病の併存を定義することが提唱されている.最新知見としては,抗うつ薬がうつ症状のない脳卒中患者の神経後遺症を軽減するという治療効果や,逆に抗うつ薬服用が脳血管障害のリスクを高めるという負の効果についての報告がある.

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連載
臨床研究のススメ

 これまで我が国では臨床研究に対する評価はそれほど高いものではなく、諸外国に比べて大きな成果を上げるのが難しい状況でした。最近になってようやく臨床研究が評価されつつあるものの、日本以外のアジア諸国の台頭もあり、我が国の臨床試験の遅滞状況は危機的なものとなっております。
 そこで、この度、臨床研究とはどの様なもので、何に基づき、何をどの様にやらなければならないかをご紹介する目的で先端医療推進財団・理事長 井村 裕夫 先生にご監修頂き「臨床研究のススメ」を企画致しました。
 第10回は理化学研究所・渡辺 恭良 先生に「分子イメージング活用創薬」と題してご解説をお願いしました。

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連載
トップランナーに聞く(第14回)
マラリア原虫の薬剤耐性蔓延問題の解決を目指して

 「最新医学」では第66巻からの新企画として「トップランナーに聞く」と題し、最先端の研究をされている40歳前後の先生のインタビューを掲載します。
 第14回はマラリア原虫人工染色体を用いた耐性遺伝子迅速同定法の開発に成功された三重大学の岩永史朗先生にお話を伺いました。

 岩永 史朗 先生

 現在の専門は寄生虫学で、マラリア原虫を研究対象とし、原虫遺伝子の発現制御から人工染色体の開発・応用とゲノムをバックグランドとした研究を展開しています。最近は人工染色体技術を応用し、薬剤耐性原虫からの耐性遺伝子迅速同定法の開発と応用を精力的に進めています。最終的にこの迅速同定法を開発・実用化し、現地でフィールド調査を行い、マラリア撲滅に貢献したいと考えています。

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トピックス
骨髄異形成症候群に対する脱メチル化薬

宮崎泰司*
* 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科附属原爆後障害医療研究施設
               原爆・ヒバクシャ医療部門血液内科学研究分野 教授


要  旨
 高リスク骨髄異形成症候群の生存を改善できる薬剤として,脱メチル化薬が本邦でも使用可能となった.アザシチジンは,諸外国ならびに国内の臨床試験でほぼ同等の血液学的反応性が得られている.同種造血幹細胞移植が適応とならない例に対しては第1選択薬と考えられる.有害事象としては血球減少が高頻度に見られるため,使用に際しての注意が必要である.デシタビンの臨床試験では予後の改善が得られておらず,さらなる検討が必要である.

キーワード
骨髄異形成症候群、脱メチル化薬、アザジチジン、デシタビン

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特報
アルツハイマー病 ─βアミロイドをめぐる分子病態と先制医療への展望─

岩坪 威*1  富田泰輔*2
*1 東京大学大学院医学系研究科神経病理学分野 教授
*2 同薬学系研究科臨床薬学教室 准教授


Summary
Alzheimer’s disease (AD) is a devastating dementing neurodegenerative disorder affecting millions of elderly people in Japan and worldwide, and there is a compelling need for new therapies that retard the progression of AD. Neuropathology of AD is characterized by loss of cerebrocortical neurons associated with accumulation of tau-rich neurofibrillary changes and amyloid (senile) plaques. Deposition of amyloid β peptides (Aβ) as senile plaques is the most characteristic feature of AD, which is implicated in its pathogenesis and deemed as the prime target for the mechanism-based, disease-modifying therapy (DMT). Aβ deposition is determined by the production and clearance. Aβ is produced by sequential proteolytic cleavages by two membrane-associated proteases termed β- and γ-secretases. γ-Secretase, harboring presenilins (PS) as the catalytic center subunit, forms the C terminus of Aβ, the latter being the determinant for its propensity to aggregate: missense mutations in PS genes cause familial AD by altering the preferred γ-secretase cleavage sites in a way to increase production of pathogenic Aβ42 species. γ-Secretase is composed of four membrane proteins, i.e. PS, nicastrin, APH-1 and PEN-2, and its complex composition and structure buried within the membrane hampered detailed analysis of the mechanisms whereby hydrolysis of transmembrane substrates is executed within the lipid bilayer. We found that γ-secretase forms a hydrophilic pore within the membrane, which enables the unique mode of intramambrane proteolysis to form Aβ. We showed that a γ-secretase modifier GSM-1 interacts with the transmembrane domain 1 of PS1 to selectively lower the production of Aβ42. We also found that the transmembrane domain of BACE1, the bona fide β-secretase, is the target structure of sphingosine-1-phosphate that enhances the BACE1 activity, as well as of a novel BACE1 inhibitor, TAK-070. Another Aβ-lowering therapy, i.e., Aβ immunotherapy, facilitates the clearance of Aβ from brain parenchyma through the activities of anti-Aβ antibodies that entered the brain parenchyma, contrary to the assumption of a メsink effectモ to pull out Aβ into the blood. To clinically develop the DMTs for AD, establishment of imaging and fluid biomarkers that surrogate the AD pathology is mandatory, which is underway through the ADNI clinical studies. Collectively, these basic and clinical approaches to the disease-modification of AD will surely pave the way towards the pre-emptive medicine for AD, enabling retardation of the progression of neurodegeneration and preventing the clinical manifestations of dementia.

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