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最新医学 68巻11号(通巻872号)

特集
 
結核 -古くて新しい感染症-


「最新医学」68巻11月特集は「結核-古くて新しい感染症-」です。

 結核は世界中で毎年800万人以上が新規に発病し、毎年100万人以上が死亡している世界の3大感染症のひとつ(他はマラリアとAIDS)であり、2006年の「WHOストップ結核計画」など世界的規模での対策が必要な感染症です。また日本では年間2万人以上の新規患者が発生しており、いまだに結核の中蔓延国となっています。
 更に近年になって生物製剤の登場による結核の再活性化や海外からの結核保菌者の入国など我が国を取り巻く結核感染の現状はこれまでと大きく異なる様相を呈しています。特に、これまで結核の治療薬として用いられてきたイソニアジドやリファンピシンに耐性を持った結核菌(MDR-TB,XDR-TB)がアジアを中心に拡大しており大きな問題となっています。
 一方で、耐性菌を遺伝子レベルで区別できるキットやインターフェロンγの放出量によって結核感染の有無を診断できる新しい診断法が開発されており、治療薬もワクチンの開発や新規化合物の臨床試験が進んでおり、診断・治療の面でも新しい局面を迎えています。
 本特集では結核について分子疫学から診断・治療の最前線をこの分野を代表する著名な先生方に詳しく解説して頂きました。更に、巻頭座談会では結核の現状・問題点と最新の知見についてお話頂きました。
 古くて新しい感染症である結核の現状を解り易く解説した一冊です。ぜひ多く臨床家の先生方・研究者の方々にご覧いただきたい内容となっています。
                       

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 近畿中央胸部疾患センター 岡田 全司 2437
[座談会]
結核の現状・問題点と最新の知見 浜松医科大学 小出 幸夫 2439
東京病院 小林 信之
(司会) 近畿中央胸部疾患センター 岡田 全司
[新しい診断法]
薬剤耐性結核菌迅速検出ラインプローブ法の開発 国立国際医療研究センター 切替 照雄 2451
QFT診断とELISPOT診断 免疫診断研究所 原田 登之 2461
HIV合併結核とIGRA 東京病院 永井 英明 2467
核酸増殖法を基礎とする結核の迅速診断 結核予防会結核研究所 御手洗 聡 2472
[結核ワクチン]
ヒト結核感染に最も近いカニクイザルを用いた新規結核予防ワクチン開発および臨床応用に向けて 近畿中央胸部疾患センター 喜多 洋子ほか 2479
多剤耐性結核治療ワクチンとT細胞免疫 近畿中央胸部疾患センター 橋元 里実ほか 2488
[結核菌ゲノムの分子疫学と応用]
結核菌の分子疫学の展開 大阪病院 松本 智成 2496
ゲノム配列に基づく結核菌群の発生と進化 結核予防会結核研究所 前田 伸司ほか 2503
[結核免疫]
多剤耐性結核の宿主要因 結核予防会結核研究所 土方 美奈子ほか 2508
自然免疫細胞における結核菌認識機構 大阪大学 財賀 大行ほか 2512
結核に対する感染防御機構 京都大学 河村 伊久雄 2518
結核菌の細胞内寄生メカニズム 浜松医科大学 瀬戸 信太郎ほか  2524
[難治性結核治療]   
多剤耐性結核迅速遊離法と新規抗結核薬デラマニドとベダキリンの臨床効果 近畿中央胸部疾患センター 露口 一成 2530
新規抗結核薬開発の現状 結核予防会結核研究所 土井 教生 2536
現代社会とうつ病
(34) 精神分析の立場でうつ病を扱うこと 上智大学 藤山 直樹 2546
トップランナーに聞く
(第32回)
蛍光で見る動物の神秘
自治医科大学 西村 智 2550
ノーベル賞と医学の進歩・発展
(14)発がん性ウイルスの発見とその周辺
-ペイトン・ラウスを中心に- 
神戸大学 杉山 武敏 2557
トピックス
自己炎症症候群 久留米大学 井田 弘明 2561
EBウイルス関連T/NKリンパ増殖性疾患 名古屋大学 木村 宏 2570
投稿
バルプロ酸内服中に細菌性髄膜炎を発症し、血中濃度を測定しながらカルバペネム系抗菌薬を使用した1例 市立長浜病院 橋本 和幸ほか 2575

訂正
 図1表中 
(骨髄細胞数■)→(髄液細胞数■)

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