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最新醫學 69巻3号(通巻876号)

特集 抗体によるがん分子標的治療
                       



「最新医学」69巻3月特集は「抗体によるがん分子標的治療」です。


 世界初の抗体薬は1986年に抗CD3抗体であるmuromonabで腎移植後の急性拒絶反応の治療薬としてFDAに承認されました。その後、抗体薬は標的分子に対する特異性の高さから副作用の少ない医薬品として自己免疫疾患やがんの領域で様々な開発が進んでいます。
 特にがん領域では1997年にB細胞性非ホジキンリンパ腫の治療薬として抗CD20ヒト・マウスキメラ抗体薬であるリツキシマブが承認されたことをきっかけに、現在では10種類以上の抗体薬がFDAで承認されています。
 さらに近年では抗体薬の高い特異性と化学療法剤の殺細胞効果を併せ持った抗体・薬物複合体(ADC)が登場し、腫瘍特異的なミサイル療法として今後さらなる発展が期待されています。
 本特集では、抗体の標的となる分子とその抗体薬の開発状況について国内屈指の先生方に最新の知見を詳しく解説して頂きました。また治療の観点から各臓器別のがんの抗体治療の最新情報を臨床の最前線でご活躍されている先生方にご紹介頂きました。
 がんの抗体療法について標的分子と各種疾患における治療の二つの視点から総合的にまとめた一冊です。
 がん治療の最前線をぜひ手にとってお確かめ下さい。

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論:抗体によるがんの分子標的治療の企画にあたって 東北大学 石岡 千加史 355
[座談会]
固形がん分子標的治療薬と抗体療法
―抗体薬の領域別位置付け、課題と今後の展望―
がん研究会有明病院 畠 清彦 357
京都大学 石黒 洋
(司会) 東北大学 石岡 千加史
[がん領域の抗体薬]
抗HER2抗体薬 国立がん研究センター 公平 誠 372
抗CD20抗体薬と 抗CD52抗体薬 東北大学 石澤 賢一 379
抗CD22抗体薬と 抗CD30抗体薬 国立がん研究センター 棟方 理 386
抗EGFR抗体 山形大学 吉岡 孝志 394
抗VEGF経路抗体薬
‐ベバシズマブ,アフリベルセプト,ラムシルマブ-
東北大学 加藤 俊介ほか 400
抗CTLA-4抗体薬 -イピリムマブ- 東北大学 下平 秀樹 407
抗CCR4抗体薬 -モガムリズマブ- 名古屋市立大学 伊藤 旭ほか 413
[臓器別がんに対する抗体療法]
白血病に対する抗体療法 国立がん研究センター 塚崎 邦弘 419
悪性リンパ腫に対する抗体療法 名古屋医療センター 永井 宏和 426
肺がんに対する抗体療法 新潟大学 森山 雅人ほか 433
乳がんに対する抗体療法 京都大学 岡本 奈津子ほか 443
大腸がんに対する抗体療法 愛知県がんセンター 成田 有季哉ほか 457
胃がんに対する抗体療法 県立宮崎病院 柴田 義宏ほか 469
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