目次

最新医学 70巻1号(通巻889号)

特集 サルコペニアの基礎と臨床
                       



「最新医学」70巻 1月特集は「サルコペニアの基礎と臨床」です。


 平成22年に行われた厚生労働省の国民生活基礎調査によると要介護状態に至る人口が圧倒的に多い後期高齢者ではいわゆる「老年症候群」とされてきたものが介護の原因となる割合が非常に高くなっていました。
 一方でこれまでお年寄りは加齢と主に痩せて筋肉が衰え衰弱することが当たり前と思われており、老年症候群は医学的にもあまり重要視されてはいませんでした。
 ところが65歳以上の人口比率が25%を突破し今後さらなる高齢化率の上昇が見込まれているわが国ではいかに要介護状態にならず、健康寿命を延ばすかが喫緊の課題となっており、近年老年症候群の中でも認知症と並んでサルコペニアに注目が集まっています。
 今回の巻頭座談会では老年病研究の第一人者をお招きして「サルコペニア」は勿論のこと2014年5月に日本老年医学会が提唱した「フレイル」や日本整形外科学会が提唱している「ロコモティブシンドローム」についてその違いや歴史的背景、最新の研究成果などを詳しくご解説いただきました。
 また特集記事では「サルコペニア」の定義・診断から疫学・予防・治療までをこの分野の最前線でご活躍されている先生方に詳しくご紹介いただきました。
 サルコペニア研究はまだ日が浅く予防法や治療法が確立しているわけではありませんが、わが国の将来を考えると今後の進展が不可欠な分野です。高齢者の患者さんを診察される機会の多い一般臨床医の先生方には特にご覧いただき日常診療にお役立て頂きたい内容です。

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 名古屋大学 葛谷 雅文 5
[座談会]
介護予防ならびにロコモティブシンドロームとサルコペニア 国立長寿医療研究センター 鈴木 隆雄 7
国立長寿医療研究センター 原田 敦
(司会) 名古屋大学 葛谷 雅文
[特集]
サルコペニアの定義と診断 東京大学 小川 純人ほか 20
サルコペニアとフレイルとの関連を考える 国立長寿医療研究センター 荒井 秀典 25
サルコペニアの疫学 I 大阪医科大学 谷本 芳美 30
サルコペニアの疫学 II 高知大学 幸 篤武ほか 37
サルコペニック肥満 愛媛大学 小原 克彦 44
サルコペニアの発症機構 豊橋技術科学大学 佐久間 邦弘 51
骨・筋肉連携 近畿大学 梶 博史 58
サルコペニア病態における筋内脂肪沈着とマイオスタチンの役割 藤田保健衛生大学 土田 邦博 64
サルコペニアと神経筋シナプス 東京都健康長寿医療センター研究所 重本 和宏ほか 69
サルコペニアとアミノ酸栄養 味の素株式会社 小林 久峰 74
サルコペニアとリハビリテーション栄養 横浜市立大学 若林 秀隆 82
サルコペニアへの介入 東京都健康長寿医療センター研究所 金 憲経  88
サルコペニアとビタミンD 国立長寿医療研究センター病院 伊藤 定之 97
現代社会とうつ病
(最終回) 新しいうつ病治療の可能性 国立精神・神経医療研究センター 樋口 輝彦 104
トップランナーに聞く
(第48回)肺炎の原因微生物を探求して
-より迅速に,より安価に,より正確に-
トロント小児病院 平間 崇 109
ノーベル賞と医学の進歩・発展
(27) 自然免疫機構の解明 京都大学 光山 正雄 114
トピックス
慢性閉塞性肺疾患の呼吸困難に対する鍼治療の臨床効果について 福島県立医科大学 鈴木 雅雄ほか 120
特報
第51回(2014年度)ベルツ賞受賞論文:
幹細胞を用いた脊髄損傷の再生医療
慶應義塾大学 中村 雅也ほか 126

HOME