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最新医学 70巻12号(通巻903号)

特集 肺がんの個別化医療
                       



「最新医学」70巻 12月特集は「肺がんの個別化医療」です。


 肺がんは早期発見が困難で化学療法の奏効率も低いことから世界で年間160万人もの患者さんが亡くなっており、がん死の最大の要因になっています。一方で外科手術の手法も進歩し、非侵襲術式も多く登場していますが根治手術が可能な例は少数でした。
 近年になって、肺がんの医療を根本から変えたのは上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤の登場で、EGFR活性変異のある患者さんのQOLを劇的に改善しました。さらにEGFR活性変異に加えてEML-ALK、ROS1融合型キナーゼ、RET融合型キナーゼなど肺がん治療標的因子がぞくぞくと発見されており、肺がん治療はこれまでの化学療法から一気に分子標的治療法の最前線へと変貌を遂げました。
 本特集では肺がんの様々な話題について世界の第一線でご活躍されている先生方に詳しく解説頂きました。また巻頭座談会では肺がんの個別化治療、特に分子標的療法の歴史から現状や問題点について国内屈指の先生方により分かりやすくお話し頂きました。
 今、最も注目されているがん種のひとつである肺がん研究のすべてが網羅された一冊です。是非ご覧下さい。 

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 東京大学 間野 博行 2433
[座談会]
バイオマーカーに基づく肺がん個別化医療の到来 近畿大学 光冨 徹哉 2435
国立がん研究センター 河野 隆志 
(司会) 東京大学 間野 博行
[基礎]
個別化医療時代における肺がんの病理分類 がん研究会がん研究所 二宮 浩範ほか 2449
肺腺がんにおけるTTF-1/NKX2-1の相反する機能 名古屋大学 山口 知也ほか 2455
EGFR遺伝子変異と阻害薬
-さらなる個別化遅漏への展望-
近畿大学 小林 祥久ほか 2461
肺がんのEGFRチロシンキナーゼ阻害薬耐性とその克服 金沢大学 矢野 聖二 2469
EML4-ALK融合型がん遺伝子 東京大学 曽田 学 2476
第2世代のALK阻害剤 九州がんセンター 豊川 剛二ほか 2482
肺がんにおける融合型がん遺伝子 がん研究会がん研究所 冨樫 由紀ほか 2489
肺がんのドライバー遺伝子変異Update 国立がん研究センター 河野 隆志 2498
KRAS遺伝子変異肺がんに対する治療薬開発 金沢大学 衣斐 寛倫 2506
肺がん治療における血管新生阻害薬 九州大学 岩間 映二ほか 2512
がんゲノム解析の医療応用 国立がん研究センター 土原 一哉 2520
血中腫瘍DNAによる低侵襲遺伝子診断 大阪府立成人病センター 加藤 菊也ほか 2527
肺がんの診療ガイドライン 和歌山県立医科大学 赤松 弘朗ほか  2532
痛みのClinical neuroscience
(6) 慢性痛の精神心理分析と評価 東京大学 笠原 諭 2538
肉眼解剖学者がみたヒト大脳の立体構造
(9) 外側からのアプローチ(6)放線冠(皮質線条体線維など),大脳脚(皮質脊髄線維・皮質核線維・皮質橋線維),内包(視床放線/視床脚,皮質脊髄線維,皮質核線維など),脳梁下束 金沢医科大学 篠原 治道 2543
トップランナーに聞く
(第57回) iPS 細胞を用いた神経変性疾患の研究 京都大学 井上 治久 2548
ノーベル賞と医学の進歩・発展
(第36回) 神経細胞成長(NGF)と上皮細胞増殖因子(EGF)の発見 岡山大学 難波 正義 2554
トピックス
キメラ抗原受容体を発現させた遺伝子改変Tリンパ球による養子免疫遺伝子療法 自治医科大学 内堀 亮介 2559
症例
陰圧閉鎖療法が創傷患者の地域連携クリティカルパスに有用と思われた1例 滝沢中央病院 菊地 大輝ほか 2566

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