目次

最新医学 71巻9号(通巻914号)

特集 腸内細菌学の新潮流 -基礎医学的見地から新規治療開発まで-
                       



「最新医学」71巻9月特集は「腸内細菌学の新潮流 -基礎医学的見地から新規治療開発まで-」です。


 ここ数年、美容や肥満に関連して腸内細菌への関心が世間で高まっていますが、2013年に報告された再発性クロストリジウム・ディフィシル感染症において糞便微生物移植法が抗菌薬投与に対して著しく優位性を示したデータは医学界でも大きなインパクトとなりました。
 またこれと前後してこれまで培養可能な菌に限定されていた腸内細菌学研究は次世代シークエンサーを初めとする大規模な遺伝学的解析手法への転換やキャピラリー質量分析計による代謝産物の網羅的解析などにより飛躍的に発展し消化管疾患に限らず、肝臓や生活習慣病、発がんなどと腸内細菌との関係が徐々に明らかにされつつあります。
 本特集では腸内細菌学全般についてその歴史から解析技術の進歩、さらに循環器・肝・精神・アレルギー・がん・機能性消化管疾患といった代表的な疾患との関係について国内の第一線でご活躍されている先生方に詳しい解説をお願いしました。
 さらに糞便移植や海外のベンチャー企業の現状など大変興味深い内容についても第一人者にご紹介頂いています。
 また巻頭座談会では我が国の腸内細菌研究を牽引されている先生方に腸内細菌研究の歴史から現状・将来の展望までこれまで知られていなかった舞台裏のお話を含めて熱く語って頂きました。
 現在注目株の「腸内細菌学」のすべてが分かる一冊です。

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 慶應義塾大学 金井 隆典 1747
[座談会]
腸内細菌 ―基礎・臨床の連携― 東京大学 服部 正平 1749
慶應義塾大学 福田 真嗣
(司会) 慶應義塾大学 金井 隆典
[特集]
腸内細菌学の温故知新 杏林大学 神谷 茂 1765
メタゲノミクスとヒト腸内マイクロバイオーム研究 東京大学 服部 正平 1773
腸内細菌による免疫修飾作用 慶應義塾大学 長谷 耕二 1782
腸内細菌による宿主エネルギー代謝制御機構 東京農工大学 中島 啓ほか 1787
腸内細菌と循環器疾患 神戸大学 山下 智也ほか 1795
腸内細菌と肝疾患 慶應義塾大学 中本 伸宏ほか 1802
腸内細菌とストレス応答 九州大学 須藤 信行 1809
常在細菌叢によるバリア上皮の細胞死とアレルギー炎症応答の制御 筑波大学 小田 ちぐさほか 1815
腸内細菌と肝発がん 東京理科大学 大谷 直子 1822
腸内細菌と機能性消化管疾患 慶應義塾大学 山根 剛ほか 1829
プロバイオティクスおよびシンバイオティクス 株式会社ヤクルト 野本 康二 1835
糞便微生物移植療法 滋賀医科大学 安藤 朗ほか 1843
腸内マイクロバイオームを標的とした医薬品開発
―マイクロバイオーム関連バイオベンチャー企業の動向―
慶應義塾大学 金 倫基 1850
痛みのClinical neuroscience
(15) 痛みとプラセボ効果 国際医療福祉大学 赤居 正美 1858
肉眼解剖学者がみたヒト大脳の立体構造
(18) 外側・下方からのアプローチ(7)外側膝状体と内側膝状体 ―視床外側髄板,内側膝状体(核),横側頭回,下丘,下丘腕― 金沢医科大学 篠原 治道 1861
トピックス
JAK 阻害薬 ―JAK2 阻害薬-骨髄線維症,JAK3 阻害薬-関節リウマチ,を統合して― 九州大学 竹中 克斗 1866
虚血再灌流障害に対する水素ガス吸入療法 慶應義塾大学 佐野 元昭ほか 1872
特別寄稿
SGLT2 阻害と心血管保護 ―特に心不全の予後改善効果を考える― 旭労災病院 木村 玄次郎 1877

HOME