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最新医学 72巻5号(通巻923号)

特集 エピジェネティクスと環境科学
                       



「最新医学」72巻5号特集は「エピジェネティクスと環境科学」です。


 遺伝子に変異が起きなくても遺伝子の働き方が変わることで生命体は環境に適応することが近年のエピゲノム・エピジェネティクス研究から明らかになってきました。
 例えばDNAのメチル化、ヒストンの化学修飾(アセチル化、メチル化、リン酸化など)、クロマチンの形成(DNAとタンパク質の複合体)などが遺伝子の発現を選択的に調節しています。  更に胎生期及び乳児期に経験した環境因子がその後の健康・疾患関与するというDOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)仮説でもエピゲノムがその機構に深く関わっていることが分かっています。
 本特集では環境と遺伝子の関係について国内の最先端で活躍さている先生方にその最新の知見を詳しく解説して頂きました。また巻頭座談会では臨床と疫学のエキスパートをゲストに迎えエピゲノム・エピジェネティクス研究の歴史から実際の疾患との関連性や環境の健康影響、そしてエピゲノム研究の将来展望まで分かり易くお話し頂きました。
 これからの先制医療を考える上で益々重要度が増してくるエピゲノム研究の成果を是非、ご覧下さい。

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 熊本大学 中尾 光善 649
[座談会]
エピゲノムとエクスポゾーム 九州大学/東京医科歯科大学 小川 佳宏 651
国立環境研究所 中山 祥嗣
(司会) 熊本大学 中尾 光善
[特集]
環境要因によるエピゲノム制御変化と発がん修飾作用 京都大学 柴田 博史ほか 665
エネルギー代謝のエピジェネティクス 熊本大学 日野 信次朗 672
代謝メモリーとDevelopmental Origins of Health and Disease (DoHaD )学説 東京医科歯科大学 橋本 貢士ほか 678
エピジェネティクス代謝物の地産地消 東北大学 五十嵐 和彦ほか 685
tRNA修飾と環境応答 熊本大学 富澤 一仁 693
環境応答の転写制御シグナル -KEAP1-NRF2制御系- 東北大学 鈴木 琢麿ほか 703
環境応答と生物学的メチル化 筑波大学 深水 昭吉 710
環境親電子物質による心血管リスク制御 岡崎統合バイオサイエンスセンター 西田 基宏ほか 714
環境中親電子物質に対する生体応答と捕獲・不活性化因子 筑波大学 熊谷 嘉人 721
親電子性環境因子による小胞体機能への影響 岡山大学 上原 孝 727
精神ストレスとエピゲノム応答 熊本大学 菅原 裕子ほか 733
エクスポゾーム(生涯曝露)
ー胎児期・幼少期の環境が生涯の健康に影響するー
国立環境研究所 中山 祥嗣 740
痛みのClinical neuroscience
(23) 術後遷延後痛 信州大学 田中 聡ほか 746
ノーベル賞と医学の進歩・発展
(44)  がんウイルスの研究とダルベッコ培地 岡山大学 難波 正義 750
トピックス
感染症の迅速診断の最新知見 長崎大学 太田 賢治ほか 755
腎臓を中心とした小胞体ストレスと臓器間ネットワーク 東京大学 岡田 啓ほか 762
特報:平成28年度井村臨床研究奨励賞受賞記念論文
2型糖尿病患者における動脈硬化の発症進展のメカニズムの解明とその制御 順天堂大学 三田 智也 773

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