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最新医学 73巻7号(通巻937号)

特集 薬剤性肺障害 -病態・診断・治療のUpdate-
                       



「最新医学」73巻7号特集は「薬剤性肺障害 -病態・診断・治療のUpdate-」です。


 世界初の上皮細胞成長因子受容体(EGFR)阻害薬であったゲフィチニブは日本発売前には海外から個人輸入されるほど期待された分子標的薬であり20002年8月の販売後3カ月間でおよそ7000名の肺がんの患者さんに投与されました。ところが販売後に22名の患者さんに間質性肺炎が現れ、更にゲフィチニブとの関連性が否定できない死亡例が11例出現し大きな問題となりました。
 一方で細胞性抗がん剤については従来から間質性肺炎が起きることは知られており、特にブレオマイシンは他の薬剤よりもかなり頻度が高いことが知られていました。
 更に薬剤だけではなく健康食品による肺障害もあり、2003年にはダイエット目的で摂取されたアマメシバによる閉塞性細気管支炎について報告がありました。
 また近年、免疫チェックポイント阻害薬などの新規薬剤の開発も進んでいますが通常の臨床試験を通過した薬剤であっても、発売後の実地臨床において初めて副作用が出現することもあり慎重に見極める必要があります。
 今回の特集では肺疾患の治療薬に限らず炎症性腸疾患、ウイルス性肝炎、糖尿病などの治療薬や新規抗血栓薬による薬剤性肺障害について臨床の最前線でご活躍されている先生方に詳しくご解説頂きました。また巻頭鼎談では薬剤性肺障害の歴史から診断、今後の展望までスペシャリストの先生方により詳しくお話し頂きました。
 肺障害を引き起こす薬剤はあらゆる領域で使用されていますので呼吸器の専門医はもちろんの事,他科の医師が薬剤性肺障害を念頭におくことも重要となってきます。是非本誌をご覧頂いて薬剤性肺障害の最新の知見を診療にお役立て下さい。

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 平塚共済病院 稲瀬 直彦 869
[鼎談]
最近の治療薬と薬剤性肺障害 順天堂大学 高橋 和久 871
高知大学 横山 彰仁
(司会) 平塚共済病院 稲瀬 直彦
【総論】
薬剤性肺障害の遺伝的素因 自治医科大学 萩原 弘一 879
薬剤性肺障害の診断 高知大学 横山 彰仁 885
薬剤性肺障害の画像所見 近畿中央病院 上甲 剛 891
薬剤性肺障害の診断における薬剤リンパ球刺激試験 七尾病院 安井 正英 898
薬剤性肺障害の治療と予後医薬品副作用被害救済制度 信州大学 牛木 淳人ほか 905
分子標的薬による薬剤性肺障害 順天堂大学 加藤 元康ほか 910
免疫チェックポイント阻害薬による薬剤性肺障害 日本医科大学 齋藤 好信ほか 916
細胞障害性抗がん剤による薬剤性肺障害 虎の門病院 髙橋 由以ほか 926
抗リウマチ薬による薬剤性肺障害 浜松医科大学 須田 隆文 932
間質性肺炎治療における薬剤性肺障害 神奈川県立循環器呼吸器病センター 北村 英也ほか 941
炎症性腸疾患,ウイルス性肝炎治療における薬剤性肺障害 神戸市立医療センター西市民病院 吉田 健二郎ほか 948
糖尿病,脂質異常症の治療における薬剤性肺障害 鹿児島大学 隈元 朋洋ほか 955
抗血栓薬,降圧薬,抗不整脈薬による薬剤性肺障害 福井大学 石塚 全ほか 962
トピックス
臨床微生物検査の最新技術 東京医科大学 大楠 清文 970
反復配列RNA の異常発現による膵発がん促進機構 東京大学 岸川 孝弘 977
KRAS 遺伝子変異肺がんに対する分子標的治療 愛知県がんセンター 衣斐 寛倫 983

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