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最新医学 73巻8号(通巻936号)

特集 心不全の病態と治療 Update
                       



「最新医学」73巻8号特集は「心不全の病態と治療 Update」です。


 エジプト時代から心不全と思われる病気に関する記述があり19世紀前半までは機械的な体液の排除で浮腫を改善させる方法などが治療に用いられてきましたが1950年代に登場した利尿薬が心不全の一般的治療となりました。
 更に1980年以降の基礎研究の進歩により神経体液性因子の活性化が心筋障害の形成・進展に重要な役割をはたしていることが解明され、これらの過剰な活性化を抑制するACE阻害薬・アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)やβ遮断薬が慢性心不全患者の生命予後の改善に有効であることが明らかになりました。
 このように基礎・臨床の両面からの目覚しい進展により心不全患者の生命予後は確実に改善してきましたが未だ十分とは言えず、日本循環器学会の「脳卒中と循環器病克服5カ年計画」の中でも心不全は重要3疾患の一つ(他は脳卒中と血管病)としてさらなる解明に基づいたより効果的・効率的な治療の開発への取り組みが求められていています。
 今回の特集では心不全の病態解明と治療開発に取り組んでおられるわが国を代表する先生方に最新の知見について詳しくご解説頂きました。さらに巻頭鼎談では本領域で世界をリードされている研究者をお迎えして心不全研究の現状から未来、更に日本の医療が進むべk方向性なましたどについても解り易くご紹介頂きました。
 急速に高齢化が進み我が国で目指すべき心不全治療のゴールとはどのようなものか、ぜひ本書をご覧頂きお考え下さい。

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 九州大学 筒井 裕之
[鼎談]
心不全の病態解明と治療開発の現状と将来 東京大学 小室 一成
大阪大学 坂田 泰史
(司会) 九州大学 筒井 裕之
【総論】
レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の新展開 東京慈恵会医科大学 名越 智古
NO-cGMP系と新規薬剤 信州大学 桑原 宏一郎
酸化ストレスと心筋リモデリング 九州大学 松島 将士
交感神経と心不全 山口大学 矢野 雅文
慢性炎症をターゲットとした新規治療 九州大学 井手 友美
心肥大と臓器連関 東京大学 藤生 克仁
細胞死と心筋リモデリング 大阪大学 山口 修
iPS細胞を用いた心不全の疾患解析 慶應義塾大学 湯浅 慎介
糖尿病と心不全 札幌医科大学 三浦 哲嗣
CKDと心不全 奈良県立医科大学 斎藤 能彦
骨格筋不全と心不全 北海道大学 絹川 真太郎
補助人工心臓の最前線 富山大学 絹川 弘一郎
心筋再生の現状と将来 慶應義塾大学 福田 恵一
トピックス
ネフローゼの診断と治療の進歩 名古屋大学 丸山 彰一
MIRAGE症候群:先天性副腎低形成症を主徴とするとする新たな遺伝子疾患 国立成育医療研究センター 鳴海 覚志
神経疾患におけるオリゴデンドロサイト前駆細胞の役割 京都大学 眞木 崇州

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