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最新医学 74巻1号(通巻943号)

特集 肥満症の病態と治療の最前線
                       



「最新医学」74巻1号特集は「肥満症の病態と治療の最前線」です。


 肥満とは脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態であり、「肥満症診療ガイドライン2016」では体格指数(BMI)25kg/m2を肥満、BMI≧35kg/m2を高度肥満と定義しています。更に肥満に起因ないしは関連する健康障害を合併し医学的に減量を必要とする場合には肥満症として単なる肥満とは区別されています。
 日本は1994年のレプチン発見以降、「アディポサイエンス」という言葉が定着し肥満研究に関して数多くの画期的な研究成果で世界をリードしています。更に臨床の現場でも内臓脂肪型肥満の概念が早い時期から注目されハイリスク肥満としてメタボリックシンドロームの診断基準が策定され2008年からは特定健診・特定保健指導(いわゆるメタボ検診)も開始されました。
 その結果、先進諸国の中で肥満や糖尿病および糖尿病予備軍の人口が減り始めているのは日本だけです。また2018年には肥満症と関連する23学会が肥満症の撲滅を目指して協働する事に合意した「神戸宣言2018」も発表され様々な領域の研究者との交流がこれから活発に行われることになりました。
 本特集では肥満研究の基礎から臨床まで世界をリードする我が国の研究者の先生方に最新の知見を詳しくご解説頂きました。また巻頭鼎談では日本肥満学会の理事である先生方に肥満研究の歴史から現状、さらにこれからの展望まで非常に分かり易くお話し頂いております。
 病態が改善することで様々な関連疾患の発症予防、進展抑制が見込まれる肥満の研究成果をご覧いただき日常診療にお役立て下さい。

論文題名

著者所属

著者名

通巻頁
序論 九州大学 小川 佳宏
[鼎談]
肥満症学の将来展望 千葉大学 横手 幸太郎
大阪大学 下村 伊一郎
(司会) 九州大学 小川 佳宏
【肥満症の病態】
肥満症と臓器間ネットワーク 東北大学 金子 慶三
肥満症とイムノメタボリズム 名古屋市立大学 木村 真一郎
肥満症と中枢神経制御 生理学研究所 箕越 靖彦
肥満症とエピゲノム 東京医科歯科大学 橋本 貢士
肥満症とアディポカイン 東京大学 岩部 真人
肥満症と褐色/ベージュ細胞 カリフォルニア大学サンフランシスコ校 池田 賢司
肥満症とサルコペニア 神戸大学 森田 靖子
肥満症と腸内細菌 慶應義塾大学 入江 潤一郎
【肥満症の治療】
肥満症診療ガイドライン 千葉大学 前田 祐香里
肥満症の疫学 あいち健康の森 健康科学総合センター 津下 一代
肥満症のチーム医療 京都医療センター大学 浅原 哲子
肥満症の薬物療法 宮崎大学 中里 雅光
肥満症の非薬物療法 大分大学 加隈 哲也
肥満症の外科療法 東邦大学 齋木 厚人
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