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2010年6月に初版を上梓してから6年が経ち、「脳卒中ガイドライン015」が発表されるなど、脳卒中学は、ここ数年の間に大きく変貌しています。
本書では初版のコンセプトを引き継ぎながら、脳卒中診療における新しい考え方を紹介すべく内容を一新いたしました。
まさに、脳卒中の全体像を理解するための最新の成書として、是非、ご一読ください。
書名 |
脳卒中
-分かりやすい病態から治療まで- |
編者 |
楠 正仁、森川 和要、高橋 務、小枝 英輝 |
定価 |
本体 5,000 円 +税 |
発行年月日 |
2016年4月 |
ISBN |
978-4-914909-62-8 |
分類コード |
C3047 |
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目次 脳卒中―分かりやすい病態から治療まで― 改訂第2版
●総論
脳卒中とは? 3
脳卒中の疫学について 4
1.死亡数と死亡率について/4 2.患者数(罹患患者数)について/4
3.脳卒中の病型別死亡数について/4
4.後遺症から見た脳卒中について/6
脳の血管支配を知りたい 10
1.頭蓋内流入動脈/10 2.内頸動脈(ICA)/10 3.椎骨脳底動脈系/14
4.ウイリス輪/18 5.主要脳動脈の閉塞時の症状/19
6.中大脳動脈閉塞の具体例/19
脳卒中の分類を知りたい 22
1.無症候性脳梗塞/23 2.局所的機能障害(症状を有する脳卒中)/25
その他の脳出血 48
1.脳動静脈奇形(AVM)からの出血/48
2.脳アミロイドアンギオパチー(CAA)による出血/49
脳梗塞では虚血により どのような脳の変化が起きるか? 51
1.脳循環代謝の基礎知識/51 2.虚血に伴う脳組織の変化/57
3.脳血流低下の程度と脳機能/62
脳出血での脳の変化 65
●各論〈診断〉
脳血栓症の原因は? 69
1.動脈硬化/69 2.メタボリックシンドロームとの関連/69
3.動脈硬化の好発部位/70
脳塞栓症の原因を知りたい 74
1.心原性脳塞栓/74 2.心房細動/74 3.奇異性脳塞栓症/75
4.卵円孔開存/75 5.肺動静脈瘻/75
その他の脳梗塞の原因を知りたい 78
1.脳動脈解離/78 2.もやもや病/80 3.脳静脈・静脈洞血栓症/81
4.悪性腫瘍/83 5.そのほかの原因/83
〈トピックス〉鎖骨下動脈盗血症候群:Subclavian Steal Syndrome/86
脳卒中でよく見られる症状は? 88
1.脳卒中の症状の診方/88 2.そのほかによく見られる神経症状/103
神経症状からみた脳卒中の局在診断を知りたい 120
脳梗塞と脳出血の症状の違いはありますか? 129
脳卒中と誤診されやすい症状・疾患は? 131
1.外傷性出血(硬膜外血腫,硬膜下血腫)/131 2.急性代謝障害/131
3.薬物中毒/132 4.てんかん/132 5.脳腫瘍/132 6.感染症/133
7.末梢性めまい/133 8.脊椎疾患(頸椎・腰椎症)/133
9.末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺)/133 10.神経変性疾患/134
11.多発性硬化症/135
どのような症状があるとき脳卒中が見逃されやすいか? 136
1.意識障害,意欲の低下,精神症状/136 2.記憶障害/136 3.視力障害/136
4.けいれん/136 5.不随意運動/137 6.単麻痺/137
若い人にも脳卒中はあるか? 138
妊婦の脳卒中について知りたい 145
脳卒中の検査にはどのようなものがあるか? 147
1.脳・脳血管の検査/147 2.心臓の検査/157
脳卒中における超音波検査とは? 160
脳卒中における核医学検査とは? 172
●各論〈治療〉
脳梗塞の治療について知りたい 177
1.超急性期(発症 4.5 時間以内/8時間以内)/177
2.急性期(主に発症 4.5 時間以降)/183
3.亜急性期(発症後2~4週間)/189 4.慢性期(1ヶ月以降)/192
亜急性期~慢性期の治療(脳外科の観点から) 196
1.頸部頸動脈病変に対する血行再建術/196
2.血行力学的脳虚血に対するバイパス術/198
3.未破裂脳動脈瘤に対する治療/200
緊急手術を要する脳卒中 203
脳出血の治療 205
脳卒中の手術に必要な解剖的知識 207
1.経シルビウス裂アプローチに必要な解剖学的知識/207
2.内頚動脈血栓内膜剥離術に必要な解剖学的知識/208
3.脳室の内視鏡的解剖知識/209
脳卒中による生死を決める頭蓋内圧亢進 210
〈トピックス〉脳死/214
手術による脳圧コントロール 217
くも膜下出血の診断に必要な検査とは? 220
くも膜下出血の初期治療とは? 223
くも膜下出血の手術はすべて緊急手術か? 226
くも膜下出血術後に発生する脳血管攣縮 229
くも膜下出血術後にみられる水頭症とシャント手術 231
くも膜下出血診断上の問題点 234
脳動脈瘤の治療,クリッピングそれともコイル? 236
〈トピックス〉脳ドック/239
新しい抗血栓療法の流れを知りたい 242
1.近年,抗血栓療法は変貌しつつある.これまでと異なる点を中心に急性期,
1次予防,2次予防を時系列的にしめす./242
2.1次予防に対する抗血小板薬と抗凝固薬/245 3.2次予防/250
脳卒中2次予防と抗血小板薬および抗凝固薬 256
抗血小板薬の種類と特徴を知りたい 266
抗凝固薬の種類と実際の投与法は? 269
生活習慣の一般的注意と脳卒中予防は? 276
脳卒中予防のために高血圧はどのように管理すべきか? 278
1.1次予防/278 2.2次予防/279
3.脳卒中における我が国の降圧指針./281 4.降圧剤 2 剤併用について/281
5.β遮断薬とα遮断薬はどうなったのか?/284
脂質異常症の管理はいかに行うか? 285
脳卒中リスクとしての糖尿病 289
脳卒中リスクとしての CKD 293
〈トピックス〉睡眠時無呼吸症候群/297
後遺症や合併症を知りたい 300
1.痙攣(脳卒中後の症候性てんかん)/300 2.痙縮/300
3.脳卒中後疼痛(視床痛など)/300 4.嚥下障害/301 5.排尿障害/302
6.感染性合併症/305 7.うつ状態などの精神症状/306
●各論〈リハビリテーション〉
リハビリテーションの動向は? 311
1.医学的リハビリテーションの進め方/311
2.脳卒中のリハビリテーションに関連した近年の動向/312
3.「脳卒中の医療連携」および「脳卒中のユニットケア」/315
リハビリテーションが有効な科学的根拠(EBM)はあるか? 320
1.EBMの導入について/320
2.リハビリテーション医学における EBM/320
3.理学療法介入のエビデンス/321
4.作業療法介入のエビデンス/327
5.言語療法介入のエビデンス/329
脳卒中リハビリテーションの現状は? 333
1.理学療法/333 2.作業療法/338
3.言語療法/349 4.装具療法/357
5.脳卒中の社会保障制度/362
リハビリテーション開始の時期は? 367
1.早期リハビリテーションにもとめられるもの/367
2.リハビリテーション開始時期とリスク/369
急性期リハビリテーションの意義と効果は? 371
1.急性期リハビリテーションの目的/371
2.急性期リハビリテーションの介入方法/372
3.急性期リハビリテーションの効果/375
回復期リハビリテーションの意義と効果は? 378
1.回復期リハビリテーションの目的/378
2.回復期リハビリテーションの介入方法/379
3.回復期リハビリテーションの効果/380
維持期リハビリテーションの意義と効果は? 383
1.維持期リハビリテーションの目的/383
2.維持期リハビリテーションの介入方法/387
3.維持期リハビリテーションの効果/388
●索引 395
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